富山県の日本の伝統工芸井波彫刻とは
この動画は「伝統工芸 青山スクエア」が制作した日本の伝統工芸「井波彫刻」を紹介した動画「手技TEWAZA「井波彫刻」Inami Wood Carving」です。
日本の伝統工芸「井波彫刻」の起源は、明徳元年(1390年)頃にまで遡ります。
京都の本願寺五代裃如上人は後小松天皇の勅命より、富山県に伊波別院を創設しましたが、焼失した瑞泉寺本堂再建のために、彫刻を掘るための宮大工たちを京都の本願寺より加賀藩(今の石川県〜富山県にかけて)に呼び寄せました。
これが井波彫刻の起源とされています。
昭和に入ってからも伊波の寺社彫刻は盛んで、現在では文化庁が策定する日本遺産にも選ばれているほど伝統のある大切な日本の文化です。
この動画では、そんな歴史ある井波彫刻の職人による作業工程や井波彫刻へこだわりを紹介しています。
完成した井波彫刻はまさに芸術品・美術品のような逸品です。
富山県南砺市は木彫刻のまち
現在の富山県南砺市(なんとし)は、名工らの子孫によって職人の匠の技が継承されています。
彫刻作品は時代とともに寺社仏閣の装飾品にとどまらず、日本家屋に欠かせない豪華な欄間(らんま)や表札または独自の芸術品・美術品へと移り変わりを見せます。
今でも日本の伝統文化として、多くのファンを魅了しています。
富山県南砺市井波彫刻の制作工程
井波彫刻の材料は楠や桐などの高級な木材です。
作業工程は以下のようになります。
下絵(動画 0:38)
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粗落し(動画 1:02)
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粗彫り(動画 1:25)
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仕上げ彫り(動画 2:05)
約200種類以上のノミや彫刻刀を使う文字どおりの「匠の技」です。
井波彫刻の職人は動画の2:11より、「井波彫刻は最後のひと削りまでノミで作り上げていく作業で、細かな線まで際立たせるために集中力を保ち続ける必要があります。」と語っています。
富山県南砺市の宮大工によって受け継がれる日本文化の匠の技
宮大工の彫物師というのは大工の世界でも位が高く、特に高い技術が必要とされています。
このため、本来は神棚、雲棚などの寺社に収める装飾品として発展してきました。
豪華絢爛で力強い作風は、宮大工時代に日本の古代神話や仏教伝来をモチーフにした作品を主として手がけていたからだと考えられます。
富山県南砺市井波彫刻紹介まとめ
富山県南砺市の井波彫刻は昭和22年に「井波彫刻共同組合」が結成され、地場産業として発展しました。
そして昭和50年には通産大臣によって伝統工芸品の指定を受けます。
現代の職人たちは、工芸品だけでなく日展(日本美術展覧会)などにも作品を出品し、日本文化のレベル向上に貢献しています。
富山県で培われてきた匠の技は伝統となり欄間(らんま)をはじめとして獅子頭、天神様、衝立、パネルなどの作品に活かされています。
こちらの動画はそんな井波彫刻の作業工程がご覧になることができる貴重な映像となっています。
日本に古くから伝わる歴史ある職人技・匠の技を動画で堪能してください。
【公式ホームページ】伝統工芸青山スクエア
https://kougeihin.jp/
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